第4回大植英次による高校吹奏楽部公開レッスンコンサート(尼崎)
山岡記念財団は、2020年11月1日(日)あましんアルカイックホール(尼崎市)で「第4回大植英次による高等学校吹奏楽部公開レッスンコンサート」を開催しました。
本事業は、世界的に活躍する音楽家から、楽譜どおりに演奏するのではなく、その曲が書かれた時代背景や作曲家の意図・心情など、音譜の中に潜む意味合いを読み取り、幅広い音楽性、表現力豊かな音楽づくりを中学・高校の吹奏楽部の生徒さんに学んでいただくものです。今年は新型コロナウィルス感染防止対策をしっかりと行い、密になりがちな中・高合同練習を避けるため、舞台に上がる人数を制限した2校の高校吹奏学部のみの小規模な中での実施となりました。
今年もドイツから世界的指揮者の大植英次氏をお迎えし、「ドイツ音楽を通して音楽の奥深さ素晴らしさを分かち合おう!」をモットーに、ドイツの代表的な作曲家パウル・ヒンデミット、そしてヨハン・セバスティアン・バッハの曲を取り上げ開催しました。
始めに生徒の皆さんがマエストロ大植から40分間のレッスンを受け、その後、本番の演奏を行うというプログラムでした。今年もレッスン、本番ともに、大阪フィルハーモニー交響楽団他のメンバーに支援参加いただき、演奏法や表現法の指導を受けました。レッスンを受けている間、生徒の皆さんはマエストロ大植からの曲のストーリーや演奏法の説明をひとつも聞き逃すまいと言わんばかりに真剣な表情を浮かべ、熱心な先生方の指導を受けました。
本番では、大植氏と生徒が一つになり、曲に対する思いや演奏する楽しさが音色から伝わる素晴らしい演奏を披露しました。レッスン後は学生達の曲への理解の深みが増し、迫力のある演奏に観客の方々も大いに感動され、盛大な拍手の中で終演を迎えました。本番終了後も大植氏と生徒さんとの交流が続き、生徒と肘タッチで達成感を噛みしめる場面がありました。今年は観客を関係者のみに制限したため、尼崎公演は約370名の方々のご来場となりましたが、例年通り盛り上がりのあるコンサートとなりました。観客の方々からのアンケート回答には、レッスン前後の音色の変化に驚いたというご意見や、来年以降の継続開催を望む声を多数いただきました。また、学生の皆さまの保護者の方からは「コロナ禍で学校行事がなくなる中、学生にとって一生の思い出ができ、演奏から元気をもらった」という感想をいただきました。
第4回 大植英次による高校吹奏楽部公開レッスンコンサート
日時:2020年11月1日(日) 14:00開演 (13:00開場)
会場:あましんアルカイックホール
出演:兵庫県立尼崎稲園高等学校吹奏楽部、尼崎市立尼崎双星高等学校吹奏楽部
プログラム:
・第1部
課題曲:パウル・ヒンデミット / ウェーバーの主題による交響的変容より第4楽章 行進曲
演奏:兵庫県立尼崎稲園高等学校吹奏楽部、大阪フィルハーモニー交響楽団他メンバー(支援参加)
・第2部
課題曲:ヨハン・セバスティアン・バッハ / トッカータとフーガ ニ短調
演奏:尼崎市立尼崎双星高等学校吹奏楽部、大阪フィルハーモニー交響楽団他メンバー(支援参加)